MTBF、信頼性、および寿命の詳細

2017年11月28日Jeff Smoot著

MTBF、信頼性、および寿命の詳細

デジタルエレクトロニクスは、 携帯電話やタブレットから、 フィットネスモニタおよび家庭用デジタルアシスタント、 インターネット、テレコムのインフラ、 データセンター、 交通管理、 フライ・バイ・ワイヤ航空機まで、生活のあらゆる側面でますます普及しつつあります。日々の生活の中で私たちのこれらの製品への依存性が高まるにつれて、使用されている電子部品の信頼性について生じる問題への認識も高まってきています。

信頼性とMTBFの定義

この傾向を考えると、設計者が設計上の意思決定をするためにMTBF(Mean Time Between Failures)などのコンポーネントベンダーからの主要なデータポイントを利用して、コンポーネントの選択プロセスにおいて信頼性を非常に重視することは当然と言えるでしょう。MTBFは、特に複数のベンダーのコンポーネントを比較する場合に信頼性を評価するための有用な指標となりますが、 多くのユーザーが陥る罠は、MTBFの数字がコンポーネントの予想寿命に直結しているという誤った仮定を立ててしまうことです。電子設計においてはこれに関して多くの誤解があるため、電子部品の信頼性と寿命の間の関係性を再確認することが重要です。

信頼性の定義とは、製品の単一のユニットが特定の条件下で動作し、なおかつ特定の期間正しく動作する確率のことを指します。統計的には次のように表すことができます。

R(t) = e-λt

ここで、λは初期故障(1年以内の故障率)および摩耗故障(終末期)を除く内因性故障率です。

したがって、信頼性は、以下に示されているよく知られたバスタブ曲線の平坦な中央部分における故障の確率です。

寿命の始まりから終わりまでの故障傾向を示す代表的なバスタブ曲線のグラフ
バスタブ曲線は、寿命の始めから終わりまでの失敗の傾向を示しています

平均故障時間(Mean Time To Failure)はλ、1 /λの逆数で求めることができ、特に電力業界では平均故障間隔(MTBF)として表現されます。MTBFを計算すれば製品の典型的な予測寿命が得られると思うかもしれませんが、これはありがちな誤解です。

MTBFと信頼性を解釈する方法

1時間あたり10 - 6の内因性故障率(λ)を持つコンポーネントを考えてみます。MTBFは100万時間ですが、下のグラフに示されているR(t)= e-λt 曲線は、この間、統計的に36.7%のユニットしか動作しない可能性が高いことを示しています。60.6%は500,000時間稼働すると予測され、さらに90.5%は100,000時間持続することが予測されます。

コンポーネントがMTBF全期間で動作する確率を示す信頼性曲線のグラフ
コンポーネントが計算されたMTBF全期間で動作する確率は、わずか36.7%です

各コンポーネントのこの情報を使用して、システムを構成するすべてのコンポーネントの個々の障害発生率を合計し、製品全体の耐用年数を把握する必要があります(λA1n12n2 + ... +λini)。明らかに、システムの信頼性は、最も信頼性の低いコンポーネントより優れているとは限らないことが分かります。設計者にとっては、より信頼性の低いコンポーネントに焦点を当てることで労力が報われることになります。

つまりここで重要なのは、製品やコンポーネントの分析・比較に信頼できるデータを提供するとはいえ、MTBFが製品寿命に直結していると解釈すべきではないということです。

今や私たちの生活やビジネスとは切り離せない存在となったデジタル製品の信頼性への水準は、今後もますます上昇し続けるでしょう。業界の一員として、CUIは自社製品の信頼性、MTBF、および実際の平均寿命について明確に伝達することで、エンジニアがより良い設計体験を楽しむことができるようサポートすることができます。

役に立つリソース

このトピックの詳細については、「 信頼性に関する考察」アプリケーションノートを参照してください。

この記事またはトピックに関するコメントを今後当社が取り上げるべきだと思いますか?techinsights@cui.comにメールでご連絡ください。


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Jeff Smoot

Jeff Smoot

アプリケーション・エンジニアリングおよびモーション・コントロール担当副社長

2004年にCUIに入社して以来、Jeff Smootは製品の開発、サポートおよび市場投入に重点を置いて、同社の品質管理およびエンジニアリング部門を活性化してきました。顧客の成功を第一に考えたJeffはアプリケーション・エンジニアリングチームの立ち上げを主導し、設計プロセスにおけるエンジニアに対し、現場やオンラインでのエンジニアリング設計・技術サポートを強化しました。仕事以外では、アウトドア(スキー、バックパッキング、キャンプ)を楽しみ、妻や4人の子供と共に時間を過ごします。そしてJeffはずっとデンバー・ブロンコスを応援しています。

 
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